貴方と触れ合うと、穏やかなぬくもりを感じる。
貴方と触れ合うと、心まで温かくなってくる。
貴方と触れ合うと、もっと貴方が好きになる。
「平助くんって、あったかいね」
突然私は呟いた。
穏やかな午後の昼下がり、私と平助くんは背中合わせで、お日様の照らす庭に腰掛けていた。
背中から感じる平助くんのぬくもりが、なんだか嬉しくってくすぐったくって。
胸の奥が、むずむずとなる感じがするような気がした。
「何だよ、唐突にさぁ…子供は体温高いっていうし、まだまだ俺がガキだって言いたい訳?」
少し拗ねたように口を尖らせる平助くんが、とても可愛くて愛おしく映った。
平助くんに堕ちていくのは日ごとで、会う度に好きで好きでたまらなくなっていく。
彼の表情一つ一つが、狂おしいほどに愛おしい。
「子供じゃないよ、平助くんは。…子供だったら、私にあんな事、しないもん」
不意打ちでされる甘い口付けを思い出しながら、一人で顔を赤くしながらそう言った。
すると、平助くんの意地悪そうな笑い声が聞こえる。
いきなり手を握られて、私の胸が激しく高鳴った。
「…あんな事って、何?」
「え、えっと……」
自分から言っておいて、問い詰められると答えられない。
もう子供じゃない、と自分で言っておきながらも、こう言う事を口に出来ないところはまだまだ子供だ。
「………もしかして、さ」
これ?と平助くんは呟いた。
突如、唇にあたたかいものが触れる。
「んっ…!ぅ、っ…」
彼の唇だ、と分かったのは、口付けられてから随分後だった。
頭の中が混乱して、ぐちゃぐちゃで。
彼との口付けは、いつもこんなだ。
自分が自分じゃなくなる気がして、怖くて。
でも、その堕ちていく感覚がとても心地良くて。
「っ…ふ、ぅ…」
丁寧に口腔を舌で嘗め回され、歯列をなぞられる。
ゾクリ、と何かの感覚が湧き上がる。
「ご馳走様ー」
丁寧に口付けられた後は、平助くんはにっこりと微笑みながら、自分の下唇を舐めた。
その光景がとてつもなく艶やかで、見とれそうになった。
「……意地、悪………」
「ははっ、千鶴は可愛いなぁ…。今のだけで、もう腰砕け?」
小悪魔のように笑って、私を軽々と横抱きにして持ち上げた。
触れられたところが、熱い。
「…平助、くん」
「ん、分かってる」
続きは部屋で、な?
彼に囁かれた瞬間、何かが駆け抜けた。
私はいつの間にか自分から、ほんのりとあたたかい平助くんの背中に腕を回していた。
どうしようもないくらい、貴方が
好きです。大好きです。愛してます。
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Nebbia di mattinaの櫻様へ、相互記念で差し上げます。
小説も戴きたいという言葉に勝手にお答えして、短いですが書かせて戴きました。
平千的なものがいいとの事でしたが、いかがだったでしょうか…?
いつもお世話になっています。これからも宜しくお願い致します。
少しでも気に入って戴ければ幸いです。櫻様、リクエスト有難う御座いましたw
2009.1/10 Alive 管理人:吹雪 裏那